実践!健康経営 〜弊社の取り組み「食生活の改善―野菜を育てる―」~ (食生活改善シリーズ②)

代表の稲田礼子です。
本コラムは、弊社内で実施している健康経営に関する取り組みから一部をご紹介するものです。
健康経営※1に取り組む皆様のお役に立ちますと幸いです。

前回のブログでは弊社社員の栄養の偏りへの関心と、20代・30代の野菜の摂取不足を取り上げました。

野菜の摂取不足を解消するために、社内でどのような取り組みができるか話し合いを行いました。話し合いでは野菜・果物を買ってくる、設置型の社食サービスを利用するなどいくつかの候補が挙げられました。

野菜を買ってくるにしても社食サービスを利用するにしてもどのくらいの量を、どのくらいのペースで用意するかなどの調整が難しいという問題がありました。また弊社のような小規模事業所においては経費が掛かりすぎることも問題でした。

そこで発想を転換し、社員みんなで野菜を育てることにしました

会社は人を育てる場所でもあると思っています。その会社で愛を持って何かを育てる。こんなにもワクワクすることは他にないと思います。野菜を育てることにした理由はいくつかありますが、弊社の新入社員にも育てる喜びを感じてもらいたかった、というのが私の本音でもあります。

また、東京大学農学生命科学研究科の曽我ら(2016)によるガーデニングと健康促進に関するメタ解析では、鬱(うつ)・不安症状・ストレスレベルの低下、人生満足度や生活の質・自尊心、社会生活に対する結びつきの向上、肥満の防止など心身の健康に関わる多様な尺度の向上にプラスの影響を与え精神的健康に強い関係性があるとされています。

今回の野菜栽培は限られた社内空間で行うため、メタ解析対象となった実際に畑で土を耕すガーデニングとは異なり、身体的な変化が目に見えて出てくることは難しいとは思いますが、コミュニケーション機会の増加や、野菜の成長を見ることにより心が穏やかになるような効果は期待できると思っています。

ただ単に野菜を育てて野菜摂取量を増やすだけではなく、野菜を育てることを通して見られた影響についても、この連載を通してお話しできればと思っています。

参考文献

Soga, M., Gaston, K. J., & Yamaura, Y. (2017). Gardening is beneficial for health: A meta-analysis. Preventive medicine reports5, 92-99.

※1 健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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