弊社では、健康経営※に積極的に取り組み、自社の活動内容の発信も行っています。
I-QUONの考える健康経営について、代表取締役社長の稲田礼子の考えを聞いてみました。
Q. 健康経営に取り組み始めたきっかけを教えてください。
企業の原動力は、人であり、人の原動力の根本にあるものが健康であると考えています。人財を大切にすることにより結果として企業のパフォーマンスが向上することは経験としても感じており、健康経営の概念ができる前から取り組んでいました。そこに健康経営制度の導入や制度を構築された先生方との交流などもあり、認定制度をベースとした取り組みを始めました。
特にI-QUONの従業員は全員が心理士や保健師など産業衛生に関する専門職なので、一人一人の知識や能力を個人の枠に留めず、全員の健康度を高める活動が必要と感じ、従業員が一丸となって健康に向き合うことが大切と考え様々な取り組みを行っています。
Q. I-QUONの健康課題とは、どのようなものでしょうか。
健康は健康な時ほど自覚がなく、意識できないものだと思います。現在我が社の従業員は20代~30代と若いので病気とは縁遠いと思いがちですが、VDT作業による肩こりや腰痛といった身体的症状が課題になっています。勤務時間中の運動量も少ないので、しっかり休憩を取ったり、みんなで会議室をウォーキングしたりと運動機会を作るようにしています。
また、一人暮らしの従業員もいますので、食事の栄養管理として栄養バランスの偏りや野菜不足についても健康教育の機会を作っています。2023年からは野菜の水耕栽培を始め、昼食での野菜摂取量を増やしています。
Q. 健康経営に取り組む中で効果を感じていることはありますか。
従業員の健康に関しては、課題であったV D T関連疾患の予防、症状軽減について、照度測定による作業環境の改善や携帯アプリの使用による定期的な立位時間の確保、定期的な軽度の運動時間の確保などにより意識づけができ、セルフケアに加えて事業所が関与したケアになっていると感じています。
アウトプットで感じる効果だけでなく、アウトカムとして、取材の数や契約企業の数が増加しました。初めて優良法人認定を受けた2021年以降取材の依頼も年々増加しており、2021年から2022年の間に契約企業は30%増加、売上高も15%増加しています。健康経営の取り組みにより、自社の名前を知ってもらう機会が増え、取引企業様への信頼度を上げる効果に繋がっており、この取り組みが自社の営業活動にもなっていると感じています。
また、I-QUONは健康を扱う会社ですが、労働衛生において皆様に推奨している健康に関しての基本である、「適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠、メンタルの安定」などについて自分たちが健康を意識して働くことで、企業様からの相談やコンサルティングを自分事として捉えて、実感を持ってお伝えできるようになっていると感じています。
提案できる内容が増えるだけでなく、健康に働くことを考えた際につまずくポイント、実際の取り組みやすさなども経験からお伝えすることができるようになりました。つまりは、健康経営の取り組みが、従業員への健康教育に自然と繋がっており、取り組みをお伝えすることで、従業員自身の健康管理に対する自信とさらなる活動意欲に繋がっていると思います。
Q. 経営者・役員の健康経営への考えや関わりを教えてください。
WHO憲章によると、「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない。」と定義されています。
このような健康を保持・増進する仕組みを提供することが弊社I-QUONの使命だと思っています。その仕組みの評価指標の一つとして、健康経営があり、実践する価値があると考えます。
従業員の健康管理に関しては経営層が医師免許・産業医資格を持っているので、経営者主導のもとトップダウンで行っています。また、社内外問わず皆様のお役に立てるよう、月に1回の衛生講話のブログ記事を発信しています
トップダウンだけでは働く者としてはやらされている感を拭えませんので、楽しみながら取り組めるように、従業員自ら健康に関する企画を出し、経営者も交え全員参加で実践し、効果が出るように自主性を尊重しています。
月に一度行っているヘルシーデイの活動は、体力アップのみならず、本の紹介など知的で文化的な活動もあり、従業員の個性が垣間見れる機会でもあり、コミュニケーションの促進に繋がっています。
Q. これからの目標や、さらに健康経営に取り組んでいくことで期待することはありますか。
I-QUONでは、健康経営全体の目標としてWell-beingの向上を掲げています。健康経営に関する会議を重ねる中で、身体的な健康に大きな問題はなく、精神的な健康や働きやすい職場づくり、また、健康増進という観点が会社の現状に合っているだろうという意見が挙がり、Well-beingをスローガンに掲げることにしました。
2023年からは、社内アンケートの実施やストレスチェックの項目数を増やすなど、職場環境改善に関する指標を増やし、取り組みを進めています。Wel-beingの指標の1つとして、ストレスチェック項目から算出するワークエンゲージメントを用いてまずは現状把握を主目的としながら、目標としては全国平均以上の値と設定しました。
従業員に期待することとしては、やはり健康の保持、増進です。特にI-QUONはメンタルヘルスを中心としたサービスが多くあるので、従業員にも心の健康を大切にしてもらいたいと思ってます。
より大きな視点で考えると、私たちが健康経営に取り組むことで、契約企業様へのコンサルティングの質の向上や、取り組みのご紹介を通して、他の企業様の健康経営を推進していけるだろうと考えています。
I-QUONはBtoCのサービスや製品の製造のように、業績の向上が直接的な社会貢献には繋げにくい業種ではありますが、契約企業様の従業員の方の健康、業績を向上させることで、社会に還元できるサービスを提供しています。
健康経営を糸口に、地域や社会全体の良い循環の起点になれるよう取り組んで参ります。
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
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