実践!健康経営~大阪・関西万博 ⼥性の健康投資フォーラムに参加しました~

弊社では、積極的に健康経営※に取り組み、日々職場環境の改善に努めています。

健康経営を推進する企業の今後の関心として挙げられている「女性の健康」
社員のほとんどが女性である弊社でも、力を入れて取り組んでいきたいと考えています。

社会的な関心が集まる中、「女性の健康施策の効果検証プロジェクト」の一環として、経済産業省・ Cartier International SNCが主催する「⼥性の健康投資フォーラム ~投資対効果で⾒るウェルネスの価値~」が開催されました。

大阪・関西万博ウーマン パビリオンで行われたこのイベントに、代表の稲田礼子、健康経営担当者が参加してきましたので、今回はフォーラムでの学びや、健康経営へ活かすポイントについてご紹介できればと思います。

女性の健康課題での損失は大きい。課題はチャンスと捉え、ビジネスとして投資をしよう。

MPower Partners ゼネラル・パートナーの村上由美⼦⽒からは、OECDでの世界的な経済データを扱ってきたご経験や、現在の投資家というお立場から、女性の健康についてお話いただきました。

「今、日本は、大きなチャンスがあり、一方で大きなリスクも抱えている」
経済産業省が公表している経済損失額、OECDのデータを使ったマッキンゼーのレポートなど、健康の重要性と日本のジェンダーギャップについて様々なデータをご紹介いただきました。

中でも印象的だったのは、働き世代の半数の女性が何らかの健康課題を抱えながら働いているという調査結果です。
人材確保が難しく、人的資本経営が叫ばれる昨今で、女性が力を発揮できていないのは大損だと村上氏は話します。

明確な課題があるということは、放置するとリスクに繋がりますが、先進的に取り組むことが直接的なメリットに繋がったり、積極投資が相対的優位性になったりするという大きなチャンスに恵まれているということでもあります。
このように、村上氏からは戦略的に女性の健康への投資を行うという視点について、本フォーラムで提言があったと理解しています。

健康経営担当者

担当者として課題感はあっても、経営層へのアプローチに苦戦しているとのお声も聞くことがあります。
イベント名にもあるように「投資対効果」が肝になるように思いますが、経営側の意見としてはいかがでしょうか。

稲田礼子社長

健康が大切だというのは当然ですが、やはり経営者としてお金をかけるからには、その投資によってどれだけ自社に利益があるのかは重要なポイントです。
経済産業省が損失額を出しているように、社内の潜在損害額が目に見えてわかると、どれだけ投資をすると良いかが考えやすいのではないでしょうか。

健康経営担当者

ストレスチェックや社内サーベイなどを通して現状を可視化して、その資料を元に経営層と議論を重ねていけると自社の規模や課題感に合った施策を打っていけそうですね。

戦略的なパートナーシップで女性の健康課題に貢献する

Head of Inclusion & Employability, AdeccoのHelen Tomlinson⽒からは、英国での取り組みや今回の基調講演へ至るまでの経緯などをご紹介いただきました。

英国でも女性の健康課題への投資も少なく、そもそも話題に挙げにくいという日本と同じ課題感があるようです。
更年期障害は45もの症状があると言われ、2万人もの女性が更年期症状としてブレインフォグ(頭に霧やモヤがかかったような状態)があると答えているという調査も出ました。
物理的な不調はコントロールできても、ぼーっとするといった精神症状はコントロールが難しい症状の1つです。

ホルモンと体の不調、メンタルヘルスの問題、経済的な男女のギャップ。
「そこにビジネスはどう力になれるのか」と考え、様々な施策に取り組んできたと言います。

印象的だったのは、Allyshipのお話です。
Allyとは同盟や支援を意味する言葉で、LGBTQなどの文脈で当事者を支援し、権利擁護や差別解消のために行動するといった意味で日本でも用いられている言葉です。
仲間として一緒に前に進もうというニュアンスがあり、「ともに考える」と捉えても差し支えないかと思います。
そう考えると、今回のフォーラム会場である大阪・関西万博のウーマンズ パビリオンの「ともに」というテーマもAllyの話と重なってくるのではないでしょうか。

Allyshipの具体例として、女性の健康について男性だけで話す機会を設けるといった取り組みが紹介されました。
他にも、更年期障害について話すカフェなど、女性の健康について話したり考えたりすることをタブーにしないという仕組みづくりもされているそうです。

健康経営担当者

日本の企業でも、社長や男性管理職の生理痛体験といった取り組みについても話題に挙がりました。
ビジネスとして戦略的なパートナーシップを組みながら改善を進めていくということを考えると、Allyshipの考え方が役に立ちそうです。

稲田礼子社長

「女性の健康」と言うとどうしても男性の理解が足りないという話になりがちですが、実は女性も、女性の体のことをよく知らないというのも意識したいポイントです。
男性だけで話すだけでなく、女性だけで実際どう?と話す場もあると、それぞれに女性の健康についてより深く知るきっかけになるのではないでしょうか。

女性の健康施策を健康経営に活かすポイント

健康経営担当者

実際に自社で取り組みたいと思ったことや、健康経営に活かせるポイントなどがあれば教えてください。

稲田礼子社長

弊社では7月を強化月間に設定して、女性の健康について学ぶ、話す機会を設ける予定です。
1人1人が自分事として受け止めることも大切ですが、健康経営ではトップが方針を示すことの効果も示されているので、
① 会社として取り組むべき課題であることをトップダウンで示す
弊社の場合は、強化月間の設定や女性の健康について社長の考えをインタビューした記事の公開などを行っています。
② 考えるにあたって必要な知識をつけてもらうため、会社が教育の機会を設定する
③ 正しい知識を元にオープンに話せる場を設ける

この3点を順番に進めていけると良いと考えています。

健康経営を実際に進める担当者として、何か気づいたことなどはありましたか?

健康経営担当者

まとめていただいた通り、会社で進めていくという方針を示してもらえると担当者としても進めていきやすいと感じます。
教育に関しては、経済産業省から無料セミナーをまとめた資料なども公開されていますので、一覧から興味のあるものを選んで参加してみるというのが取っかかりやすいのではないでしょうか。

セミナーを視聴するだけでは効果がわからない、というときに、今回の投資対効果のお話を踏まえてデータをとってみたり、Allyshipを意識した場を設けるといった工夫ができるとより効果が実感できるようになるだろうと考えています。

今回のフォーラムでは、投資という視点から取り組みの効果を想定して実施すること、英国での取り組みから効果のある方法や実践例を知ることができ、大変勉強になりました。効果のある取り組み行うという重要ではあるが実施するにあたり苦戦するポイントについて学べる機会になったと感じます。

稲田礼子社長

私としても、今回は非常に勉強になるフォーラムでした。
今後もしっかりと情報を集めながら、学んだことは今回のようにみなさんにも発信していければと思います。

※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。